記憶にあるニオイを意識して嗅ぎましょう！－嗅神経細胞の再生を促す－

記憶にあるニオイを意識して嗅ぎましょう！－嗅神経細胞の再生を促す－


新型コロナウイルスに感染すると、初期に嗅覚障害を起こす例が報告されています。

特徴は、急に嗅覚がなくなることです。
つまり、鼻づまり、鼻水などの鼻の症状を伴わないのです。

嗅上皮の支持細胞を利用して新型コロナウイルスが体内に侵入するとも考えられています。

突然、嗅覚を失うと、心理的に大きな打撃を受けるようです。

嗅覚は何をとらえようとしているのでしょうか？

ある種の認知症やパーキンソン病が嗅覚の衰えをともなうことが分かっています。

見ることも触れることも難しい場所でカラダに異変が起きていることを
伝えてくれているようです。

視聴覚とは、また違う警戒すべきものを教えてくれているようです。


ニオイを感じる嗅細胞は終生再生を続ける珍しい細胞です。

＊＊＊ニオイを感じなくなったら＊＊＊

再生を促すために記憶にあるニオイを意識して嗅ぐトレーニングをします。

記憶をつかさどる海馬は、嗅覚と強いつながりを持つことがわかっています。

嗅覚を見つめなおすチャンスかもしれません。

ニオイは知覚なので、厳密に言えば、頭の中にしか存在しません。

知覚しているにも関わらず、意識していない情報が無数にあるかもしれません。

嗅覚から私たちの日常を捉えなおすと、いつも同じように映っていた日常が
生まれかわる可能性があります。


とかく、消臭に重点が置かれている今、多様な香りを楽しむことで、
豊かな人生を生きることができるようです。

※沈丁花のつぼみが膨らんできました。ニオイの記憶を呼び覚ませ！