群生する花の美しさという価値観

群生する花の美しさという価値観
群生する花の美しさという価値観

昨夜、BSプレミアムで夜のアジサイ生中継をやっていました。

今、まさに季節を象徴する花といえば「紫陽花」

アジサイ寺、アジサイロード、アジサイ電車、、、

近年、○○本の桜をはじめ、「群生」するという新たな観賞価値がクローズアップされています。

花が多数群れ咲くと「名所」という新たな価値が加わります!

アジサイが「万葉集」に登場するのはたった2首。

「源氏物語」にも「枕の草子」にもアジサイは登場しないらしい。

庭には植えられていたが群植はしなかったとか。

そしてアジサイと仏教のかかわりは室町時代から?

寺の庭にアジサイが栽培されていました。

それは、垣根の代わりにするためのようでした。

生育特性が合っていたとの理由のようです。

葉が多く茂る。

日陰や湿った場所、斜面でも良く育つため、土留めになる。

そして、挿し木による株分けが容易。

花(がく片)の大きさも貢献。

そして、何より、この時期に他の植物があまり花を咲かせないため、

供花として、参拝者のために選ばれたようです。

一面の群生は、一朝一夕にできたものではない。

自然と人間が長い年月を経て作りだした傑作であり、

群生する圧倒的美しさは、人々を魅了してやまない悠久の魅力を放ちます。

庭の花木を経て、社寺の花という文化を底辺にもちつつ、群生する花の美を放つ。

いかにアジサイの群生が映えるシチュエーションがそろっていたか!

圧倒的な数の力も、もちろんですが、原風景は花ひとつひとつの美しさだと

昨日の映像で改めて気づきました。